さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―
それにしてもどうしてこの時代だったんだろう。
文久三年、つまり1963年は江戸幕府末期で、尊皇攘夷運動が最も盛んに行われていたのがちょうど今。
尊皇攘夷運動とは長州藩や薩摩藩を中心に繰り広げられ、天皇を尊び、外国を撃退するという運動。
まぁ、この運動の内容は八月の薩英戦争以降一変するんだけど。
この時代は最も激しくて、悲しくて、それでも現代では輝きがあると見られる革命の時代。
鎖国によって外交を一切行わなかった江戸幕府が滅亡した時代。
革命が起こるときは必ず大きな戦が起こる。
それに巻き込まれる前に帰らなければならない。