BLACK


左手でポケットに突っ込んで銃を掴む。

だがあたしは、

つかんだ銃を離した。


あたしは、心のなかでこの人は、撃ってはいけない気がした。


彼を見てあたしは、言った。

「なんか用?あたし早く帰りたいんだけど。」

あたしが彼を睨みながら言った。

「用は、特に無いけど。女の子がこんな時間に歩いているなんてさぁ…」

「女の子一人で歩いていちゃいけないの?」

「そういうわけじゃないけど…危ないだろ」

危ない?
なにが危ないのよ

「たとえばなにが?」

たとえばだなんて…
あたしが一番危ないのに
あたしこそが危ない人なのに

「変な男に襲われたりとか」

「嫌よ。」

「だろ?だからさぁ…」

彼の話を遮る用言葉を続けた。

「でもね…あたしは…仮に襲われても大丈夫だといえるからこんな時間に出歩いているの」

「その…自信はどこから?」

「さぁ?あたしの心配は無用よ」



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