漆黒の黒般若
「仲人…やってくれるんじゃなかったんですか…?」

「絶対に死なないんじゃなかったんですか…」



誰にも聞こえないくらいに小さく呟いた楠葉は脱け殻のようにただ天井を見上げる


目には涙が浮かび
拭われないそれは
ただ頬をつたい下に落ちていく


今何時なのかもわからない
ご飯も喉を通らない

誰かと会話すらまともにできない状態だ


そこまで芹沢鴨暗殺は楠葉を精神的に追い込んだ


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