漆黒の黒般若
「おい、起きてるか斎藤?」


朝早く土方さんが俺の部屋を訪ねてきた



「はい、どうしましたか?副長」


ふすまを開けて彼を中に招き入れる


「いや、実は今から幹部を集めてこいつの事について話さないといけねぇ。だが本人を見せた方がいいだろう。俺みたいにきっと奴らもまさか黒般若が女だとは思わないだろうからな…」


静かに眠る彼女の方を見ながら土方さんは言った



「では、会議は俺の部屋で?」



斎藤は土方さんの気持ちをくみとったかのように言う


「あぁ、悪いがそうしてもらえねぇか?」

「はい、わかりました。では幹部への連絡は俺がしておきましょう。土方さんは彼らが集まるまでこの部屋でその娘を見張っていてください」



「悪いな、頼むぞ…」


立ち上がった斎藤はそのまま部屋を出ていった



部屋に残された土方は隣で眠る娘へ目を向ける



「まさか、黒般若がこんな幼い娘だったとは…。こんな小娘が何を理由に殺し屋なんて」


彼女の寝顔はまだあどけなさが残る普通の娘だ
一体なぜこんなことをしているのか土方にはいくら考えてもわからなかった



「仕方ない、目が覚めたらこいつに聞くとするか…」


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