漆黒の黒般若
しばらくすると幹部達が次々と部屋にはいってきた


「ふぁあ…。まったくなんでこんな朝早くから会議なんてやらなきゃいけねぇんだ、まだ日は出てねぇよ。」

そういって眠そうに目を擦るのは原田佐ノ介だ

「そうだよな…、本当に土方さんは人使いが荒いよなー。こんな時間に呼び出すなんて鬼だぁーっ」

部屋の中に土方がいることに気付かずはいってきた永倉新八はそのまま部屋で仁王立ちしていた土方に原田ともどもげんこつを食らったのは言うまでもない


「ったく、幹部がこんなだと隊士たちに示しがつかないだろうが」

「にしても、今日はどうして一くんの部屋なんだ?しかもその布団に寝てんのは誰なんだよ?」

一喝していた土方に平助が尋ねた


「それは幹部が揃い次第話す」


そう言った直後に眠そうにする総司がはいってきた

きっと斎藤に叩き起こされたのだろう。

腰を押さえながら入ってくる彼はかなり不機嫌だ

「遅くなりました。副長」
そのあとから斎藤がなに食わぬ顔ではいってきた


「よし、これで幹部は揃ったな。では会議を始める。話と言うのは最近噂になっている黒般若についてだ。
その黒般若が昨日島原に現れた。

そして、それを昨日夜の巡回だった1番隊と3番隊が捕獲した」


土方がそこまで言うと幹部達がざわめいた


「本当か?!だから昨日門のとこが騒がしかったのか」

「あの黒般若を捕まえるなんて、凄いじゃねぇか」

「まだ話は終わってねぇんだ!黙って聞いてろ」

騒ぐ彼らを怒鳴り付けるとまた土方は話し出した


「それで、厄介なのがその正体だ。黒般若の正体は歳相応もいかない小娘だ。そしてその布団に寝てんのは黒般若だ、今は熱があって眠ってるからまだ話は聞いてねぇが、きっと相当な理由があるはずだ。こいつが目覚め次第話を聞く。だから目が覚めるまでのあいだ幹部がこいつを見張る。いいな?」


「黒般若の正体がお、おなごだと…?!こんな幼い娘が!信じられない…。その話は本当なのか歳?」


あたふたと同様を隠しきれないのは局長の近藤勇だ

彼は布団に寝ている娘に近づくと目をぱちくりさせて眺めている


「本当だ、近藤さん。そこにいる斎藤と総司が捕まえて来たんだ。俺も最初は信じられなかったがな…」

目を見開く近藤に土方が言い放った

「しかし沖田君は傷を負ったそうじゃないですか。こんな娘にそんなことができるんですか?」


眉をひそめて尋ねるのは総長の山南敬助である

「本当ですよ、山南さん。僕はその子と戦ったんですけどちょっと隙を見せちゃってね…。本当女の子にやられるなんて僕もまだまだですよねー」

笑いながら言う総司に山南はこの話が事実だと言うことを実感した

「それでだ、今から見張りを1時間おきでしていく。最初は総司からだ、頼むぞ」

こうして会議は終わったのであった



< 49 / 393 >

この作品をシェア

pagetop