君が隣にいれば (短編)
「で、渡辺は?」
本田くんが私の顔を覗き込む。
「この間は全く興味もなかったくせに、いつ俺を好きになったの?」
「ああ、それは…。
やっぱり、本田くんが雨が好きって言ったときかも」
本田くんの告白は、伝わってないようで、実はしっかり伝わってたみたい。
あのときから、本田くんのことが気になってたんだもん。
そう答えたとき、ふと気になった。
あれ。そういえば。
雨が好きだって言うのが私への遠回しな告白だったんなら…。
「もしかして、本田くんて本当はあんまり雨って好きじゃない?」
私が聞くと本田くんは少し考えるようにした後、答えた。
「うーん、どうだろ。
別に嫌いじゃないけど」
何だ。
ちょっぴり残念。
本田くんが好きって言ってくれたから、雨も悪くないかもって思えるようになったのに。
私はこのままでいいって言われたような気がして嬉しかったのにな。
私がそう思ったとき、本田くんは、でも、と付け足した。
「え?」
「隣に渡辺がいれば別。
こうやって相合い傘できるのって、雨の特権じゃん」
そう言って私の傘を少し持ち上げて笑った。
くしゃってなる、子供みたいな笑顔に、私の胸が飛び跳ねる。
うわ。
本田くん、それって殺し文句だよ。
私は本田くんを横目で見上げながら心の中でつぶやいた。
相変わらず私は、春乃の名前が羨ましいし、天気だって晴れの方が好き。
だけど本田くんが隣にいれば。
雨だって、結構いい天気かもしれない。
おわり
本田くんが私の顔を覗き込む。
「この間は全く興味もなかったくせに、いつ俺を好きになったの?」
「ああ、それは…。
やっぱり、本田くんが雨が好きって言ったときかも」
本田くんの告白は、伝わってないようで、実はしっかり伝わってたみたい。
あのときから、本田くんのことが気になってたんだもん。
そう答えたとき、ふと気になった。
あれ。そういえば。
雨が好きだって言うのが私への遠回しな告白だったんなら…。
「もしかして、本田くんて本当はあんまり雨って好きじゃない?」
私が聞くと本田くんは少し考えるようにした後、答えた。
「うーん、どうだろ。
別に嫌いじゃないけど」
何だ。
ちょっぴり残念。
本田くんが好きって言ってくれたから、雨も悪くないかもって思えるようになったのに。
私はこのままでいいって言われたような気がして嬉しかったのにな。
私がそう思ったとき、本田くんは、でも、と付け足した。
「え?」
「隣に渡辺がいれば別。
こうやって相合い傘できるのって、雨の特権じゃん」
そう言って私の傘を少し持ち上げて笑った。
くしゃってなる、子供みたいな笑顔に、私の胸が飛び跳ねる。
うわ。
本田くん、それって殺し文句だよ。
私は本田くんを横目で見上げながら心の中でつぶやいた。
相変わらず私は、春乃の名前が羨ましいし、天気だって晴れの方が好き。
だけど本田くんが隣にいれば。
雨だって、結構いい天気かもしれない。
おわり