イジワル先輩の甘い恋の魔法




「あの、黒崎先輩?」


「あ?」



切れ長の目で睨むように私を見る黒崎先輩。


こ、怖い……。



「なぜ、私は真っ裸なんでしょうか?」


「お前、脱ぎ上戸?」


「はい?」


「部屋に入って、ベッドに寝かせたら暑い暑いって、いきなり脱ぎだしたんだよ」




あぁぁぁ!!!


私は何て事を……。


一生、嫁に行けねぇ。



「黒崎先輩はなぜ裸?」


「俺は夏はパンイチで寝てんだよ!」


「そ、そうなんですね。同じベッドで寝てたから、私てっきり、その……一夜の過ちが……」


「襲うわけねぇだろ、バーカ!」


「バッ!」



ムカつく!



「それに、なんでお前がベッドで寝て家主である俺が床で寝なきゃいけねぇんだよ」


「その通りでございます」



もう何も言えない。




< 43 / 115 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop