彼女志願!
「――ごめんなさい。今スケジュールが厳しくて」
本当は『彼氏がいるからごめんなさい』って言いたかったよ。
だけどそんな嘘、虚しいだけだ。
こんな状況になっても私、まだ穂積さんのことしか考えられない。
携帯は、それから日付が変わる前に鳴ったけれど、やっぱり取る気になれなかった。
鳴りやんだのを見計らって、電源を切る。
どうせ携帯に電話をかけてくるのは、担当の穂積さんかアキくらいのものだから。