彼女志願!

「萌。違う?」



名前……呼んだ。


凛先生じゃない。萌って呼んだ。



ずるいよ……

なんで今『萌』って呼ぶのっ!!!!



吐き出せなかった言葉が、涙と一緒になって、穂積さんのスーツの胸に、にじんでいく。



だけど騙されないんだから!

ごまかされないんだから!



「で、出てって、くださいっ……」

「――」

「出てっ、てっ……!」



ぎゅっとこぶしを握って、穂積さんの胸に叩きつける。




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