彼女志願!

なのに穂積さんは動かない。


むしろ床の上にひざまづいたまま、私を抱きしめる腕に力を込めるだけ。



「――」



のどがひゅうひゅうと、音を立てる。


つかれた……。


あたま、いたい……。




「――いい子だから、落ち着いて」



穂積さんが私の耳元で、ゆっくりとなだめるように言葉を紡ぐ。



激情に振り回されていた私の感情も、穏やかに下降していく。



わけ、わかんないよ……。



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