彼女志願!
「凛先生から彼女にしてくださいと言われた時……いつもの僕なら上手に断っていたはずなんです。
だけど僕は、高校を卒業したばかりで、頬を真っ赤にしたうぶな処女だった凛先生が、四年たった今でも処女で、僕のことを好きで好きでたまらないんだなぁと思うと、なんだか妙に興奮して……
だけどそんな自分に、今まで感じたことがなかった違和感も覚えまして……。
とりあえず原因がわかるまでは、適当な理由をつけて凛先生をキープしつつ、今後のことを考えてみようかなと思いました」
「――」
「で、この一ヶ月、凛先生と過ごしてみて、驚くことに……」
「驚くことに……?」
「あなたのことを考える時間が増えていた。ふとした瞬間や……仕事中……ほかの誰かと会っているときでも」
「――」
淡々と話し続ける穂積さん。