彼女志願!
「――」
それから数時間後。
突然ムックリと起きた穂積さんは、あたりをきょろきょろしたあと、眼鏡をかけ、同じリビングで仕事をしている私を見つけ、ふっと表情を緩めた。
ああ、そこにいたんだ、みたいな、そんな顔。
胸がきゅんと締め付けられる。
「おはようございます。ごはん食べますか? ビーフシチューですけど」
そんな気持ちを悟られるのが恥ずかしくて、少し早口で問いかける。
「ありがとうございます。ですが、仕事中だったでしょう?」
「いえ。ちょうど気分転換に休憩しようと思っていたので、大丈夫ですよ。それに私も、おなかすいてきたし」