彼女志願!
想像していた通りの言葉をきっぱりと言われて。
心臓に冷たいものを押し付けられたような、そんな気持ちになった。
だってそんなの……
信じられない、なんて。
「――萌」
穂積さんは、強張った私の上半身を抱きしめた後、肩に顔をうずめるようにして目を閉じる。
「僕が血の通った生き物で心を許したのは、子供のころに飼っていた犬のマルゴと、萌だけです。そしてマルゴは僕が18のときに死んでしまったので、今は萌しかいない……」
私を抱く腕に力がこもる。
「私、わんこと一緒なの?」って冗談ぽく口にしかけたけれど、結局言葉に出して言えなかった。