彼女志願!
「萌、考えてみてください」
「はい」
「幽霊に足があるんですか?」
「――!」
「幽霊に足があるなんて、様式美に反する。僕は納得できません」
「――様式美」
「よってその足音の主は幽霊と認められません」
穂積さんは実に単純な論法で、私の聞いた足音は幽霊でないとなかば無理矢理否定してしまった。
「じゃあ……あれは」
「生きている人間でしょう」
当然、と言わんばかりに断言する彼。
「え……?」
じゃあ、やっぱりユズさん?