彼女志願!

「萌、考えてみてください」

「はい」

「幽霊に足があるんですか?」

「――!」

「幽霊に足があるなんて、様式美に反する。僕は納得できません」

「――様式美」

「よってその足音の主は幽霊と認められません」




穂積さんは実に単純な論法で、私の聞いた足音は幽霊でないとなかば無理矢理否定してしまった。



「じゃあ……あれは」

「生きている人間でしょう」



当然、と言わんばかりに断言する彼。



「え……?」



じゃあ、やっぱりユズさん?



< 533 / 648 >

この作品をシェア

pagetop