彼女志願!
穂積さんは、私がかろうじて聞こえる程度の小さな声で
「まったく、五月蠅い……」
とささやき。
それから手のひらを肩から手に移動させて、しっかりと握り引き寄せた。
「萌」
「はい」
私は好奇三割、戸惑い七割の視線にさらされながら、穂積さんに手を引かれて、広間の上座へと向かう。
そこにはふっかふかのお座布団と、煙管の煙草盆が置かれていた。
「ど……どうぞ」
大人しそうな女性が、穂積さんの座るべき場所の隣に、自分が使っていたらしい座布団を押しやってくれた。
「ありがとうございます」