彼女志願!
ここだけの話、男のひとの手フェチな私としては、穂積さんの手をひっつかんで、力いっぱい頬ずりしたい欲求にかられてしまった。
だめだめ。モエ。
平常心よ。
処女のくせに穂積さんに飛びかかりたいなんて、変態的なことを考えてはだめ!
「あの、よかったらさきにお茶でも飲まれませんか?」
っていうか私がお茶でも飲んで心を落ち着けなければ、平静を保てそうにない。
「ああ……そうですね。ではお言葉に甘えてお邪魔します」
穂積さんはこっくりとうなずいて、私の招きに応じ玄関に入ってくる。
広い背中も、スーツと私服じゃぜんぜん違って見えるから不思議。
でも、私、変じゃないかな。
一応、デートだってことを意識して、フラワープリントのチュニックとスキニーに、ボレロなんだけど。
(数枚しか持っていないおでかけ着)