春の頃に思いだして。

「どうれ、またたびをやろうかしら」

『? 俺には効かんぞ』

「猫科じゃないから? 神経痛には効くだろうよ、どれ……」

『年寄り扱いするな』

「年寄りのくせに」


彼女は常に似合わぬ笑みを浮かべていた。

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