ふたつ星
どれくらいの沈黙が続いただろう。
ほんの少しの時間かもしれないけれど、私にはとてつもなく長く感じた。
思いを抱えているのが辛くなって、告白してしまったことに後悔する。
こんな気まずい沈黙が続くなら告白しなければよかった……。
そう思った瞬間、翔さんが口を開いた。
「嫌いなわけない。いつも笑顔で真っ直ぐ俺を見ているお前を嫌いになるわけないだろ」
顔を上げて、翔さんを見つめる。
翔さんの瞳は私を映し出している。
「じゃあ、なんで……」
なんで私を見てくれないの?
そう言うと、翔さんは戸惑ったように視線を泳がせる。
そして、再び私を真っ直ぐ見据える。