手を伸ばせば、届く距離まで。



涙を拭く。


ストレートな言葉も、何も出てこない。


ただ“ごめん”。


その言葉への後悔。


公園のフェンスに寄りかかって、静かに呼吸をする。


―――と。



「真樹!!」



聞き慣れた声が、確かに聞こえた。


圭だ。


しかし公園からは、真樹の姿が出て来た。


走って、圭の声を振り撒くように逃げていく。


間もなく圭も出て来た。



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