手を伸ばせば、届く距離まで。



「真樹!…あっ」


そして、転ぶ。


「圭!!」


あわてて寄ると、圭は痛みも忘れて呆然とした。


俺は少し気まずい。


「…久野。何で、ここに…」


「……てめーが心配だったからだバカ!!」


良かった。


でも良かった、圭。


「心配させんな。親友だろ、俺ら」


次は嬉し涙かよ。


ふざけんな。圭なんか、圭なんかきらいだ。


心配させる圭なんか―――。



< 244 / 557 >

この作品をシェア

pagetop