私と彼の一週間
「わっ・・・ちょっ・・・・・!?」



突然、身体がグラッと揺れていつの間にか私は颯人の腕の中。


何で!?どうしてこうなったの!?一体何があった!?



「はっ・・・颯人・・・っ!
放して!」


腕の中で暴れる私を、ギュッと颯人は抱きしめる。



「・・・・大人しくして」



「大人しく!?」


これが大人しくできる状況!?



私は颯人に抱きしめられて。
異性に一度も抱きしめられたことがない私に、いきなり抱きしめてきて大人しくしろ?

パニック状態の私の頭の中には“大人しくする”なんて言葉は入らない。



「・・・・鈴ちゃん」


「放してっ!」



落ち着かせようと声をかけてくる颯人の声も聞かずに、抵抗し続けた。


男に抱きしめられてる。恋人でもない男に。


そんな男に簡単に抱きつかせてる自分に嫌気がさす。



「鈴ちゃん」


私が抵抗し続けても、颯人は放してくれず、ずっと私の名前を呼び続けていた。



「颯人っ!放して!」


「鈴」


颯人は私と視線を合わせた。
その目から視線が逸らせなかった。
私は自然と、落ち着きを取り戻した。


「・・・・・颯・・・・人・・・・・?」



・・・・・・・・・・・視線を逸らせない



「・・・・・一緒に寝よ」
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