私と彼の一週間

「荷物・・・・・ってほどの物もないけど、一応ね
あと、お礼言いに来た」




その言葉に、一気に現実が押し寄せてきた気がした。

・・・そうだ・・・・。
今日は・・・・“終わりの日”なんだ・・・・・・。




「う、ん
中・・・・入って」




「お邪魔します」




颯人はｽﾀｽﾀと中に入っていく。
部屋を見回して、自分の着替えなどを袋の中に。




「これだけかな」




「・・・・多分」




・・・・もう・・・これで最後なんだ・・・・。
明日から、また普通の日々に戻る。




「じゃぁ、鈴ちゃん。
今までありがとう。
楽しかったよ」




・・・・・・終わっちゃう




「元気でね」



・・・・颯人はこれからどこに行くのかな・・・・？
家に帰るの・・・？
それとも、違う女の人の所に行っちゃうの・・・？
颯人は私を見ずに玄関に歩いて行く。



「・・・・ゃ・・・・だ・・・・っ」



颯人は、振り向きもせずに靴を履く。