私と彼の一週間
私は知らない間に、涙を流していた。




「やだっ・・・・・・・・・・」




「鈴ちゃん・・・・・?」




「・・・・行かないで・・・・っ」




涙を流しながら、颯人を後ろから抱しめる。
・・・・・これが、最後のわがままだから。




「・・・・だめだよ・・・っ・・行っちゃダメ・・・・・っ」





「鈴ちゃん」




颯人の言葉なんて、耳に入ってこなかった。
目の前の颯人を引き止めるだけで精いっぱいな私。




「だめっ・・・・・!」




「・・・・鈴ちゃん、聞いて」




「やだやだっ」




きっと颯人は“もう契約は終わったんだよ”って私に言うんだ。
私がわがままだから、颯人は困ってる。
困らせたくないの・・・・でも行ってほしくないんだよ・・・・・。



「・・・・鈴ちゃん・・・・」




「ヒクッ・・・今日・・・ヒクッ・・・誕生日っ・・・でしょっ・・・・?」




「・・・・そうだよ?」



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