ホストーカー 【完】
「うわ、顔真っ赤。超、おいしそうなんですけど。」
目を細めながら、強く目を瞑る美麗ちゃんにゆっくりと顔を近付けた。
「や、やめて…!」
あーあ、あと少しで美麗ちゃんとキス出来たのになあ。
甲高い女の声によって美麗ちゃんとのキスは阻まれた。
そして、その声の女はドアから顔を覗かせて居た。
「君、誰?」
「えっ…!」
それは予想外の言葉だったのか女は顔を強張らせた。
「あれ、でもなんか少し見覚えがあるなあ…うーん…」
「えと、私…その…あ、もう帰ります…」
そそくさと、この場から立ち去ろうとした。
ククッ、そうは行かないよ。
「麗羅、この人さっきの人…!」
今まで口を閉ざしていた美麗ちゃんは目の前の女の人を指差して言った。