ホストーカー 【完】
「さっきの人?どういう事?詳しく教えて欲しいな。」
迫真の演技で皮肉たっぷりにそう言うと女は顔を真っ青にした。
「あの、あ、私もう帰ります…人違いの様で…」
女はこの状況から抜け出そうと苦しい言い訳をし、逃げ出そうとした。
「逃げようとか、思っちゃダメだよ。」
クスッと笑い声を零し、満面の笑みを浮かべる俺に女は凍りついた。
「次、動いたら容赦しないよ。」
動かなくても容赦しないけどね。
「じゃあ、美麗この子の事詳しく俺に聞かせてくれない?」
「う、うん…」
何時もと違う俺を怪しげに見つめながらもゆっくりと話出した。