ホストーカー 【完】
「何で、麗羅こんなところに居るのかしらねぇ…?」
「美麗ちゃんをGPSで居場所を確認して、追いかけて来ちゃいました。えへへ。」
可愛らしい笑みを作り、上目遣いをする麗羅…でも、そんなもの私に効く訳がない。
むしろ、無性に殴りたくなってくる。
「で、いつからいたの?」
「十分…前くらいかな…?」
目がキョロキョロしてる、わかりやすい奴め。
「いつからいたのかなぁ?」
と、ニッコリと黒い笑みを浮かべもう一度問いかけてみると
「ごめんなさぃぃ。初めっからいました!!」
ついに、白状しました。
「だってね、美麗ちゃんがいけないんだよ!!!俺という人が居るのに浮気するなんて!!」
何故か、開き直り逆ギレしだす麗羅につい、私も反論してしまう。
「はぁ?私別に浮気なんて、してないし。まず、麗羅と付き合っても無いのに何言ってるの?」
「付き合ってます!!俺の妄想の中ではそうなってます!!」
「付き合ってませーん。現実見なさいよ!!」
「付き合ってます!」
「ませーん!!」
「付き合ってるったら、付き合ってる!」
「付き合ってない!バカ麗羅!!」
そして、私達は彼の存在も忘れ、付き合ってる付き合ってない論争を繰り広げ始めた。