ホストーカー 【完】
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「はぁ…、まあこんなことだろうと思ったけど。」
部屋に呼び出したのは、レオと、コウ。
一人一人、今までの女とのデート体験談を聞いた。
が、コウは、遊びの女というか男とのネタしかなく。
レオにおいては、遊びでもなく、だからといって本気な訳でわない、というなんとも参考にならない話しか出なかった。
絶望感に、追いやられる、俺。
あからさまに、落ち込む俺と、何故か終始興奮しているコウと、無表情のレオ。
暫く沈黙が続いた。
「麗さん、最近美麗さん、笑顔が増えた気がするんです。」
「…?」
普段自分からは、滅多に口を開かないレオに驚きつつ、その発言の真意は俺には掴めなかった。
「麗さんが、ストーカー…失礼。遠くから見守っていた時、俺も美麗さんを一緒に見ていましたが、あの頃の美麗さん、全然笑ってませんでした。」
「…つまり、どういう…?」
「でも、今は違くて。麗さんに、バカとか言いながら本人も無意識に笑っているんです。」