ホストーカー 【完】
デート当日、待ち合わせの1時間前。
既に俺は待ち合わせ場所にいた。
普段電車は滅多に使わず、タクシーを利用する俺はいつも以上に目立っていた。
俺が一人でいる事を狙って近付いてくる女。
同胞なのか頭を深く下げてくる男。
どちらも冷たい瞳であしらうとすぐに散った。
そして俺は妄想に浸る。
美麗ちゃんはどういう服、着てくるかな?
とか
はじめに何て声をかけたら良いのか
頭の中で何度もシミュレーションする。
そうこうしているうちにあっという間に12時になっていた。