ホストーカー 【完】
12時13分
美麗ちゃんが俺に向かって小走りでこっちに向かってくる!
俺の好みをわかっているのか、レースがあしらわれたシンプルな白系のワンピース。
きゃー、可愛い!
いつも以上にお人形さんみたい!!
俺は手を広げて駅の中心で美麗ちゃんを受け止めるスタンバイをする。
「今日は俺のためにありがとう!!」
スッ…
そして美麗ちゃんは、満面の笑みで俺をスルーした。
「…次の予定、教えて。」
美麗ちゃんは急いでる様子だった。
「もしかして、何かこの後用事とかあるの?」
「こ、この格好が恥ずかしいの!」
すると、後ろに居る俺に小さな手を差し出され、
ギュッと、俺の手で握り締める。
少し早く歩く美麗ちゃんのテンポに合わせて俺はその小さな背中を追った。
「ネズミーランドに行くつもりなんだけど…」
「……そう。」
美麗ちゃんの横顔が何処か嬉しそう
…な気がした。