ホストーカー 【完】



「ただいまー!!」



麗羅の言った言葉で


蓋をした筈の記憶が


―…フラッシュバックした。



____
______



「おかえりなさい貴方ぁ。」



ただいまも言わない男に少しでも機嫌を良くしようと媚を売る母。

男は私の事が大嫌いだった。



「目障りだ。」



男は私が視界に入る度にそう言った。


だから、母は



「消えな。」



私を物置に1日中閉じ込めた。



そっくりだった。


あの家も、この家も。



そして、玄関のすぐ側にある小さな物置も。



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