竜王様のお気に入り
イオリは床にひれ伏し、頭を擦りつけた。


「申し訳ございません竜王陛下!
私のこの度の失態。
お詫びのしようがありません」

「イオリ。もうよい。
シリュウの件なら咎めはせぬ」

「しかし、竜王陛下!」


「…よいと言っておる」


食い下がるイオリを静かに一睨みして、竜王陛下はそっぽを向いてしまった。


許す事が、恥ずかしいのであろうか。


いや…。


許す事こそが、ハクリュウの動き出しの一歩目であったのだ。


「ありがとうございます」


そんな事とは思うはずもなく、イオリは礼を言うに留めた。


「座れ」


竜王陛下はイオリにソファーに座るよう、促した。


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