竜王様のお気に入り
しばらく言葉なく、向かい合わせで座っていたが、竜王陛下が口を開いた。


「こうなったからには、ヤヨイが心配だ。
ヤヨイを再び、シリュウに会わせたくない。
そのためにも人間界に下りねばならぬ。
時を待たず行動に移したい。
イオリ。
手を貸してくれるな?」


「勿論でございます。
命に代えましても!」


イオリは真剣な瞳で、竜王陛下に答えた。


「そこでだ。
我の能力をイオリに託そうと思う。
お前が引き継いだ能力で、我等を人間界に連れて行け。
コウリュウに託そうと思っていたのだが、この状況では無理であろうからな。」


竜王陛下の表情を伺うに、とても冗談を言っているとは思えない。


イオリは困った顔をした。

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