竜王様のお気に入り
コウリュウの誤解に、ハクリュウは小さく息を吐いた。


「俺にとってのコハクは、単なる妹だ。
お前のような気持ちを、コハクに持った事はない。
でも確かに、ヤヨイの瞳を見た時に、コハクと同じだと思ったよ。
ちょっと興味が湧いた。
で、空からヤヨイを見させてもらったんだ。
ヤヨイの生い立ちや、気立てをね。
それでヤヨイを連れて来た。
俺の隣に居る者として、ヤヨイを気に入った。
俺がヤヨイを選んだんだよ。
断じて、コハクを求めた訳じゃない。」


神妙に兄の話を聞いているコウリュウに、ハクリュウは視線を投げかける。


「コウリュウ。
こう言ってはなんだが、いくら想ってもコハクはもう居ない。
周りに目を向けろ。
お前のすぐ近くに、お前を想う者が居るんだがな。
俺でも気付いたぞ。
なぁイオリ?」

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