竜王様のお気に入り
そんな、悲しそうにしている兄に気づき、コウリュウは静かに声をかけた。


「俺達、今まで何やってたんだろ?」


「さぁ。」


「兄上も竜王として、色々大変だったんだな」


「まぁな。」


「先代のセイリュウ王は、コハクを狙ってたのか?」


「あぁ。」


「兄上はセイリュウ王から、コハクを助けようとしてたってことなのか?」


「セイリュウ王は、卑劣なやつだったからな。
あんなやつにお前たちを、潰されたくなかっただけだよ。
殺してしまったのは、想定外だったがな。
おかげで、竜王になるのが早まった。」


「早く教えてくれればよかったのに。」


「・・・教えたところで、どうなる?」


何とも不器用な兄弟であった。

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