竜王様のお気に入り
突然、ヤヨイの足は床から浮き上がり、見えない力でハクリュウの隣まで引き寄せられた。


ヤヨイが驚いたのは、言うまでも無い。


何せ、体が浮き上がり、移動したのだから。


否応なしにハクリュウの隣に立たされたヤヨイは、そこから部屋を見下ろす位置にいた。


「ねぇ・・・。
ハクリュウ・・・。」


ふとよぎった嫌な予感を消したくて、ヤヨイは隣に座っている人の名を呼んだ。


すると。


一瞬の静寂の後、一斉に部屋の中がざわめいた。


「なんと!
竜王陛下の御名を、呼び捨てにするとは!」


ヤヨイの予感は的中した。


『間違いない・・・。
この人・・・。
竜王様だ・・・。』

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