アラサーだって夢をみる【12/23番外編追加】
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「そろそろ起きる?」
ああ、いい声。
でもこんなCD持ってたっけ。
目を開けると見慣れない天井。
いつも窮屈に寝ているのに、やけに広い感じがする。
それもそのはずだ。
ぷう太達がいない。
(あれ?)
「おはよう、沙理」
爽やかな声をかけられた。
声の方を向くと、その肩越しに差し込む陽射しが眩しい。
……?
状況が把握できなくて固まっていると、チャイムの音がしてその人は立ち去った。
(そっか)
朝なんだと思った途端、急激に目が覚めてきた。
三神さんが戻ってきて、くすくす笑っている。
「起こしてあげようか?」
「いえ、大丈夫です」
起き上がると何も着てなくて慌てて布団を被った。
「シャワー浴びておいで」
バスローブを渡して、私の額にキスをして、三神さんは部屋を出て行く。