アラサーだって夢をみる【12/23番外編追加】
「次はいつ来る?」
「は?」
「今度いつ会える? って聞いたんだけど」
「……」
予想もしていなかった事を聞かれて戸惑った。
今度って……。
一回限りじゃないの?
答えに困っていると三神さんはコーヒーカップを置いてぽつりと言った。
「一夜限りの遊び」
一旦そこで言葉を区切って、次を続ける。
「だと思ってるんだろ」
「違うんですか?」
即答した私をみつめて、三神さんは大きなため息をついた。
「夜の事、よーーーーく思い出してみなよ」
夜――?
「俺が何回愛してるって言ったか覚えてないの?」
言われた……ような気はする。
するけど。
まさか本気で言ってるなんて思ってなかったし。
「でも、昨日会ったばっかりですし」
「ひとめぼれしたんだよ」
「は?」
「悪い?」
照れくさそうにそっぽを向いてしまった三神さんの姿に、また胸の奥が軋む。
本当なら嬉しい。
嬉しいけど。