HAZE GRASS 〜かすみ草〜[完]
「よし分かった!裕美ちゃんに千紗ちゃん、マネージャーとしてよろしくね」
「はい!ありがとうございます」

裕美が嬉しそうに頭を下げた


あたしはその2人をただぼうぜんと見ていた


やっぱり先輩怖いよ!


あたしこの部活でやってける自信ないよぉ


裕美は何でそんな嬉しそうなの?


「明日から来てくれるかな?うちの学校は、部活が決まった人から部活開始なんだ」
「そうなんですか?へぇ~知らなかったです」


裕美と先輩の会話が弾む


――――ピンポンパンポン


「え~新入生のみなさんは、部活動見学時間が過ぎましたので素早く下校してください」


知らない先生の放送を聞いてあたしはホッとした


もうすぐ帰れる


早く帰りたい


「もうそんな時間か、じゃー明日詳しく部員とか紹介するから、体服に着替えて部活に来てね」
「分かりました!それじゃ―失礼します」


ペコっと頭を下げてあたし達は体育館をあとにした


「や~やっぱりかっこいい。朝言ってた先輩って彼のことなの」
「そうなんだ、だから裕美嬉しそうだったんだね」
「えっ!?あたし嬉しそうだった?」
「うん。すご――く嬉しそうだった」


裕美に笑顔を向けると、裕美はあたしのほっぺたをつねった


「誰にも言っちゃだめだからね!」
「ひゃい!」


裕美が手を離すとあたし達は笑いだした


自分のほっぺたをさすりながら笑った


玄関に着くと、あたりは真っ暗で雨が降っていた


「雨降ってる」


自分のリュックから傘を取り出した


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