ランデヴー
いきなり敏感な所にその骨張った指が触れ、私は吐息を漏らしながらも逃げるようにリビングへ向かった。



「ちょ、ちょっと待って。今お湯沸かしてるから……!」


そう言いながらキッチンに回り、火を消した所で、そのまま私を追いかけてきた陽介の腕に捕まった。


後ろからシャツを脱がされ、首筋を陽介の唇が這う。



「ゆかりって、ここ、弱いよね」


そう耳元で囁くように言われたら、私は既に陽介の腕に堕ちたようなものだった。



「陽介……!」


喘ぐように名前を呼びながらも否応なしに反応する私の体を、陽介は更にその器用な指で目覚めさせる。


反抗する術を持たない私は、そのまま陽介のされるがままになっていた。



今日の陽介は自棄に執拗で、ベッドへと場所を変えてからというもの、私は幾度となく熱い息を吐き出しながら体を弓のようにしならせた。


何度も何かを掴もうと宙へと手を彷徨わせる私に飽くことなく、彼は繰り返しその手を掴む。



こんなにもただひたすらに求められたのは初めてのことで、同時にそんな陽介の姿を見るのも初めてだった。
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