スパルタンコード
最初に話を聞いたのは、被害者の同僚である下部有助だった。

「読は、なんというか、汚い男でしたよ、警部さん。」
「汚い?」
「ええ、他人の成果を自分の物にしまくっていたんですよ。」
「それは、敵が多いでしょうなあ。」
「それで、この前、彼の机に刃物が仕込まれていたことがあって、それでケガしたらしいですよ。」



この証言を聞いて、私はピンときた。


伸さんが見つけた、あのダイイングメッセージらしき包帯は、そのケガの手当てに使われていた物であると。
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