天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅥ
返事がなくなった。

頷く気配はあるのに、返事がない。

「阿行?」

不思議に思った龍太郎は立ち止まる。

振り向くと。

「お?」

肩越しに見えたのは、のっぺりとした白い面を被った阿行の顔。

「何だぁ?阿行、そんな面も持ってたのか」

何の気なしに呟いた龍太郎は。





「あぎょうさん、さぎょうご、いかに」





その声に背筋を氷で撫でられたかのような錯覚を覚えた。



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