琥珀色の誘惑 ―日本編―
でも舞はそんなことは口にせず、自分の気持ちを告げることにしたのだった。
「あのね……わたし、あなたのことが……アルのことが好きです! この間はあんなふうに泣いちゃったけど。あの時は、アルの“愛している”が信じられなかったから。でも……今度は信じようと思う。言葉とか、考え方とか、上手く伝わってないことはあるけど……どうやったら上手くやって行けるか、ふたりで考えて行きたいって思って」
ブラウスの袖を精一杯引っ張って、痣を見えなくしつつ……。
ミシュアル王子が喜ぶ顔が見たかった。
もし抱き寄せられたら、そのまま押し倒されたとしても、彼の望む通りにしよう。舞はそんなことまで考えていたのだ。
だが、舞が見上げた時、王子は頬を引き攣らせたまま、憎しみの眼差しで見下ろしていた。
「舞。それは残念だ」
「ざ……んねん?」
「あのね……わたし、あなたのことが……アルのことが好きです! この間はあんなふうに泣いちゃったけど。あの時は、アルの“愛している”が信じられなかったから。でも……今度は信じようと思う。言葉とか、考え方とか、上手く伝わってないことはあるけど……どうやったら上手くやって行けるか、ふたりで考えて行きたいって思って」
ブラウスの袖を精一杯引っ張って、痣を見えなくしつつ……。
ミシュアル王子が喜ぶ顔が見たかった。
もし抱き寄せられたら、そのまま押し倒されたとしても、彼の望む通りにしよう。舞はそんなことまで考えていたのだ。
だが、舞が見上げた時、王子は頬を引き攣らせたまま、憎しみの眼差しで見下ろしていた。
「舞。それは残念だ」
「ざ……んねん?」