琥珀色の誘惑 ―日本編―
事態はそれどころではなく、舞は一夜にして自分を取り巻く世界が変わったことを知る。
舞がリビングに駆け込んだ時、テレビが付けっぱなしになっていた。
画面の前には父と母が呆けたように座り込んでいる。
朝七時過ぎ――普段なら全員がトイレ、洗面所、部屋、キッチンなど忙しく動き回っている時間帯だ。
それが、リビングに座ってテレビを見ているなんて、しかも母以外は着替えてもいない。
「お父さん、お母さん、おはよ……」
舞が話し掛けても振り返ろうともせず、その時、聞き慣れた名前がテレビから流れた。
「月瀬舞さん、二十歳、聖麗女学院大学心理学部の二年生で……」
(な、なに? 何なの? アルを引っ叩いたから指名手配とか)
舞がとんでもない想像を膨らませたとき、テレビ画面のテロップが目に入る。
そこに書かれてあったのは、
舞がリビングに駆け込んだ時、テレビが付けっぱなしになっていた。
画面の前には父と母が呆けたように座り込んでいる。
朝七時過ぎ――普段なら全員がトイレ、洗面所、部屋、キッチンなど忙しく動き回っている時間帯だ。
それが、リビングに座ってテレビを見ているなんて、しかも母以外は着替えてもいない。
「お父さん、お母さん、おはよ……」
舞が話し掛けても振り返ろうともせず、その時、聞き慣れた名前がテレビから流れた。
「月瀬舞さん、二十歳、聖麗女学院大学心理学部の二年生で……」
(な、なに? 何なの? アルを引っ叩いたから指名手配とか)
舞がとんでもない想像を膨らませたとき、テレビ画面のテロップが目に入る。
そこに書かれてあったのは、