王子様は囚われ王女に恋をする
「お願い、私をここから出して」

少年はそのエメラルドグリーンの瞳に釘付けになった。

「アリシア様、トーマス様とまたメルディアンを再興し、繁栄させてください」

純粋な少年の言葉にアリシアの瞳が揺らいだ。

「王様たちを死に追いやったセナールをいつか打ち落とすのです」

「それは違うわ」

アリシアの凛とした声が部屋に響く。
少年はその威厳に圧倒されたように口をつぐんだ。

「お父様たちを死に追いやったのは、セナールではないのよ。あなたたちは真実を知らないだけ」

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