王子様は囚われ王女に恋をする
トーマスは苛立っていた。

出発の準備をしていたところ、見張りの兵士が一人いなくなったという報告が入ったからだ。

「カイルの仕業か」

一人つぶやくと、トーマスは城の塔へ向かった。

カイルがそこに現れることは分かっていた、

「今度こそとどめをさしてやろう、アリシアの目の前でな」

トーマスは不敵な笑みを浮かべた。


< 113 / 126 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop