王子様は囚われ王女に恋をする
兵士の食事の時間が近づくとカイルたちは城へ侵入した。

渡り廊下までなんなくたどり着いたことにブラッドは違和感を感じた。


「カイル様」

「分かってる」

カイルはブラッドを見るとニヤリと好戦的な笑いを浮かべる。


「どうやら招かれているみたいだな。期待に応えてやることにしよう」


ブラッドはその顔を見て、ため息をついた。

(…本気で怒ってる。トーマス伯爵も厄介なことをしてくれたものだ)

たまに本気で怒ると容赦がなくなるカイルにブラッドも半ばお手上げぎみであとに続いた。
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