王子様は囚われ王女に恋をする
カイルと踊っていると
アリシアは周りからの視線を感じた。

(この人は目立ちすぎるんだわ…)

整った容姿だけでなく、内側からにじみ出る魅力に
自然と引きつけられるのだ。

「僕の顔に何か付いてるのか?」

知らずにジッと見つめてしまっていた自分に気がついて
アリシアは慌てて目をそらす。

「…何でもありません」

舞踏会には着飾った貴族の娘たちが大勢来ていた。

背中にチクチクと感じるのは
おそらく彼女たちからの嫉妬の視線だ。

(嫉妬なんてしなくても、私はただの捕虜なのに…。)

多くの視線にさらされながら踊り続けたアリシアは
しばらくすると足元が少しふらつき始めた。

「アリシア、少し休もうか」

ふいにカイルが言った。

「…はい」

内心ホッとしながらも
王子に手を引かれて踊りの輪から外れる。

「ここで休んでいるといい。何か飲み物を取ってくる」

ソファにアリシアを座らせると
カイルは人の輪の中へ戻って行った。

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