主婦だって恋をする

夕暮れが近づくと、私たち以外のみんなも到着したのか旅館の中が騒がしくなってきた。


寝ないと言いながらさっきまで熟睡してた夫はすっかり元気になり、お腹がすいたと言ってテーブルの上のお茶菓子を一人で平らげた。



「みんなも着いたかしら?」


「そうだな、そろそろ来るんじゃないかな」



二人でお茶を飲みながらくつろいでいると、宇津木さんが部屋を訪ねてきた。



「――姫島さん、大丈夫ですか?」


「ん。もう平気。宴会、何時から?」


「6時です。二階の大広間で」


「了解。お前、なんか一発芸やるの?」


「……聞かないで下さい」



がっくり肩を落とした宇津木さんは、宴会で行われるビンゴゲームの説明をしてから憂鬱そうに部屋を出ていく。


その後ろ姿があまりにも面白くて、夫と目を見合わせて笑い合った。


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