主婦だって恋をする

「俺……外の空気吸ってくる。酔い覚まさないと成美に変な真似しそうだから」



夫はそう言って浴衣の上から羽織に袖を通し、呆然とする私を残して出て行った。


これが……ローター……?


白いシーツの上でひときわ存在感を主張するピンク色のそれを、私はまじまじと見つめた。



「……初めて、見た」



夫がいないのをいいことに、それを拾い上げて観察する。

興味本位で、スイッチを入れた。


「わっ……!」



電池入れてないのに動いた……


思わず手から落とすと、布団の上で生き物みたいに震え続ける。



「どうやって、使うんだろう……」



ほんの、出来心だった。

酔いを覚ますべきなのは私の方だったのかもしれない……


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