ほんの少しの勇気があれば

今のこの関係が気まずくなるのは嫌だから。

だから、勇気が出ないの。


理沙がいるから無理とか、言っているけれど、本当はそうじゃない。


本当は、嫌われるのがこわいから。

話できなくなるのがこわいから。


だから、告白する勇気が出ない。



私の好きって、たったこれっぽっちのものなのかな?


そう思ったら、バレンタインにチョコを渡そうとしている理沙は凄い。


その気持ちで、私は、理沙に負けているんだ。


誰よりも大沢くんが好きだなんて心の中で思っていても、本当はそうじゃない。


臆病で、弱くて、好きって気持ちも、誰よりも小さいんじゃないかな。


こんな想いじゃ、好きになったなんて胸張って、言えないよね。






次の日、理沙との会話には昨日のことは一切出てこなかった。


理沙が言い出さないから、聞くこともできなくて、

結局、大沢くんが受け取ったのかどうか分からないまま、月日は過ぎていった。
< 11 / 27 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop